国内金融機関が留意すべき米国OFAC規制の域外適用と経済制裁コンプライアンスの最新実務

~第2期トランプ政権下の動向、ロシアのウクライナ侵攻、米中対立、経済安全保障・人権リスクの対応を含め解説~
受講区分 会場
オンライン
開催日時 2025-06-11(水) 9:30~12:30
講師 真和総合法律事務所
パートナー弁護士
高橋 大祐 氏

経歴:法学修士(米・仏・独・伊)。企業・金融機関に対し、経済制裁・AML/CFT・輸出管理・腐敗防止・ビジネスと人権などのグローバルコンプライアンスに関する法的助言・危機管理を担当。国際法曹協会(IBA)AML制裁専門家小委員会オフィサー、日弁連弁護士業務改革委員会 CSRと内部統制PT副座長、経済産業省「郵便物受取サービス業の犯罪収益移転防止法対応に係るガイダンス」検討会委員、外務省ビジネスと人権行動計画作業部会構成員、ジェトロ新輸出大国エキスパート、OECD責任ある企業行動センター・コンサルタント、早稲田大学日米研究所招聘研究員も歴任。
関連著作に、「グローバルコンプライアンスの実務」(金融財政事情研究会 2021年11月)、「経済制裁コンプライアンスの高度化-地政学リスクの高まりをふまえて」(ビジネス法務2024年3月号)、「トランプ政権下のOFAC規制執行強化にみる 経済制裁規制コンプライアンスの最前線」(ビジネス法務2019年6月号)、「グローバルな視点で考える経済安全保障への対策の在り方」(月刊監査役2023年8月号)、「Addressing sanctions compliance challenges for companies in Japan""(日本企業の経済制裁コンプライアンス課題の対処)」(World ECR 97号)がある。

開催地 カンファレンスルーム(株式会社セミナーインフォ内)
概要 【本セミナーで得られること】
・米国OFAC規制の概要や域外適用の根拠・実例に関する基礎的な知識と理解
・米国OFAC規制はじめ各国経済制裁規制の最新動向の知識と理解
・経済制裁デュー・ディリジェンスの実施に関する実務的な知識と理解
・経済制裁コンプライアンス体制整備に関する実務的な知識と理解

【推奨対象】
金融機関のコンプライアンス部門、法務部門部門、国際事業部門・責任者・実務担当者

【概要】
米国財務省OFAC(外国資産管理室)による経済制裁規制の域外適用や二次的制裁が積極化しています。米国に拠点を有しない日本企業であっても、巨額の制裁金や米国市場へのアクセス制限を課せられるリスクに対処するために、日本企業もコンプライアンス対応に迫られています。2014年にBNPパリバ銀行が約9100億円という史上最高額の制裁金が科された事件は衝撃を与えました。その後現在に至るまで、金融機関のみならず事業会社にも幅広く域外適用や制裁が科されるようになっています。
本セミナーでは、国内外の専門家と連携して、経済制裁をはじめグローバルコンプライアンスの実務を率先してきた講師において、米国OFAC規制の域外適用を中心に、第2期トランプ政権の発足、ロシアのウクライナ侵攻、米中対立などの地政学リスクの高まりをふまえた制裁規制の最新動向・実務影響を解説いたします。
また、規制に対応するための制裁スクリーニング・デューディリジェンスやコンプライアンス態勢強化の実践方法についても議論いたします。輸出管理など他の経済安全保障に関する規制との統合的対応、制裁と人権の交錯における複眼的思考・対応も説明します。
詳細 1. 米国OFAC規制の概要と実務影響
(1)選択的制裁・包括的制裁の区別と各規制の内容
(2)規制の域外適用の法的根拠と実例
(3)二次的制裁の法的根拠と実例、域外適用との異同
(4)EU・英国・日本の経済制裁規制との関係・異同
(5)第2期トランプ政権の発足、ウクライナ危機・米中対立などの地政学リスクの高まりをふまえた各国制裁の急展開

2. 経済制裁デュー・ディリジェンス(DD)の実践手法
(1)経済制裁執行ガイドラインを踏まえた経済制裁DDの必要性
(2)リスクベースアプローチに基づく経済制裁DDの範囲・方法
(3)事例を通じたDDの実践方法
(4)制裁遵守条項導入の有用性と留意点

3.経済制裁規制コンプライアンス態勢の強化-経済安全保障・人権リスクへの対応を含めて
(1)OFACコンプライアンスフレームワークにおける5つの要素と留意点
(2)日本企業・金融機関における課題と実践上の工夫
(3)輸出管理など経済安全保障に関する規制との統合的な対応方法
(4)経済制裁と人権の交錯における複眼的思考・対応方法

4. 各国に対する経済制裁の急展開と実務影響-トランプ政権下の動向もふまえて解説
(1)イラン:二次的制裁の強化と核合意の動向、イスラエルパレスチナ戦争の影響 
(2)北朝鮮:核・ミサイル実験の継続を通じた二次的制裁の強化の動向
(3)ロシア:ロシアのクリミア併合、ウクライナ侵攻等をふまえた制裁強化の動向
(4)中国:香港・ウイグル・中国軍事企業関連制裁の強化、輸出管理・関税法など他の貿易管理規制、中国の対抗措置の動向
(5)ミャンマー:軍事クーデター後の制裁復活の動向

5.質疑応答
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